歳時記を観る 中嶋久登
春夏秋冬を表す変わった季語があります。
あまり目にする事がないとおもいます。色で表すと季語ではありませんが中国の五行説から 春は青 夏は赤 秋は白 冬は黒と言われます。
岬の季語に色で表わされる 春岬 青岬 秋岬 枯岬が有り春夏秋冬を言いますが一寸可笑しいと感じませんか。青は春と前述しましたが季語では夏になっています。
お姫様に関わる季語 春は佐保姫 夏はつつ姫 秋は竜田姫 冬はうつた姫があります。
佐保姫は春をつかさどる女神で佐保山は平城京の東方にあり五行説で東は春に通じることから神格化し春の女神となりました。春霞はこの神が織り出すと考えられました。では竜田姫はどうだろうか。竜田山は平城京の西方に在り五行説では西は秋に通じることからきています。
では五行説とは中国古代思想で《春、東,青竜》《夏、南、朱雀》《秋、西、白竜》《冬、北、玄武》となり、ここの青竜、朱雀、白竜、玄武で記憶にある方もおられると思いますが高松塚古墳の壁画に描かれていました。これは東西南北を表していました。
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